プーケット国際空港の第2階旅客ターミナル前に4月22日、外国人の男性2人がレンタルバイクを乗り付けてそのまま放置し、空港内へ姿を消したとして、タイのSNSで激しい批判が広がっている。地元ニュースメディアPhuket TimesのFacebookページが写真付きで状況を発信し、一気に拡散した。
現場は本来、バイクの進入も駐車も禁止されている出発階のエリアだ。投稿された画像には、2人の男性がバイクのシートから自分たちの荷物を空港カートに積み替え、バイクをそのまま残して建物へ入っていく一連の流れが収められている。鍵やカードキーを返却した形跡もなく、レンタル会社への連絡もないまま放置された格好だ。
タイ人ネットユーザーからは「警備員はどこにいた」「タイ人が同じことをしたら即取り締まりだろう」との声が相次いだ。外国人観光客の一部からは「タイ人も同じ違反はする」との反論も出たが、「空港の警備員はタイ人にも駐車禁止をきちんと取り締まっている」とタイ人ユーザーが反論する流れになり、コメント欄は入り乱れている。
レンタル会社側の被害も深刻だ。投稿にコメントを寄せたあるプーケットのレンタカーオーナーは、過去にスウェーデン人客が同じく空港で車両を置き去りにした事例に言及した。プーケットでは2025年7月にもクラビ島で借りた2台のレンタルバイクをそのままプーケットに乗り逃げした外国人2人が、警察に逮捕・起訴された前例がある。
今回のケースについて空港当局と警察は記事の時点で正式な声明を出していない。当局は「2人はおそらくすでに国外に出た後だろう」との見方で、国境を跨いだ後の起訴は現実的に難しい状況だ。バイクの所有者も、空港の保管区画から回収できたかどうかは未確認のままになっている。
プーケットは外国人旅行者によるレンタル車両のトラブルが絶えない地域でもある。免許不携帯、夜間の無灯火走行、観光客同士の接触事故に加えて、今回のような「返さずに空港へ」の事例も断続的に起きてきた。タイ政府が観光料の新設と「質の高い観光」への舵切りを明言したタイミングとも重なり、SNS上では「低品質観光の象徴」として晒される格好になった。
タイ駐在の日本人や短期旅行で訪れる邦人にとっても、プーケットのレンタルバイクは便利な移動手段だ。ただ、借りる側のマナーが厳しく見られる流れが強まっているいま、返却手順と禁止エリアの案内を事前に確認し、空港での受け渡しや乗り捨てプランを含む契約内容を明確にしてから借りることが、余計なトラブルを避ける最短ルートになる。