タイ気象庁は4月21日、全国29県を対象とする夏嵐警報を発令した。4月21日時点でのタイ上部地域は雨は減少傾向にあるものの、北部・東北部・中部では猛暑が続き、一部地域では体感的にも「猛暑」扱いとなる気温が記録される。雷雨と強風には引き続き注意が必要である。
今日の天気は、タイ上部地域に熱による低気圧が覆っており、各地で気温が上昇しやすい。南からは南風と南東風がタイ湾と南シナ海の湿気を運んで東北部・東部・タイ湾上部に入ってくるが、この風は弱まっているため、雨は限定的な地域での雷雨にとどまる見通しだ。それでも気温の高さは猛暑警戒レベルにある。
気象庁が警戒を強調しているのは4月23日から25日にかけての72時間である。タイ上部地域に本格的な夏嵐が発生する見込みで、雷雨・突風・雹、さらに落雷も広範囲で予想される。最初に影響が出るのは北部・東北部・東部で、その後中部とバンコク首都圏にかけて南下する流れとなる。
この夏嵐は、中国から南下する冷たい高気圧が南シナ海と東北部に張り出すことで、熱気団との境界面で発達する典型的なパターンである。4月下旬の時期に冷気と熱気が衝突するとエネルギーが蓄積し、雹を伴う激しい上昇気流を生む。先にルーイ県プークラドゥン郡で拳大の雹が1時間以上降って住宅を砲撃した事例があったが、同様の被害が4月23日以降に再発する可能性がある。
在住者と旅行者への実務的な注意は、屋外作業・バイク走行・プール活動の早めの切り上げ、雷雨時の屋根付き避難、停電対応としてのモバイルバッテリーと懐中電灯の準備、それに傘・ポンチョの携帯である。雹が降ると薄い屋根(トタンなど)は貫通する恐れがあり、屋外に駐車した車のフロントガラスも損傷するケースがある。
4月下旬から5月前半はタイの本格的な雨期入りの前段として、不安定な大気状態が続く時期でもある。警報が連続して発令されるのは異常ではないが、近年は雹の大粒化と停滞時間の長さが目立っており、気候変動の影響を指摘する声も出ている。週末にかけての外出計画では、最新の天気予報を1日2〜3回チェックする習慣が役に立つ。