タイ政府がA型肝炎の警戒情報を発表した。前年同時期の2倍に患者数が急増し、バンコク都と中部・東部の観光地で感染が集中している。夏季特有の食品と水の衛生問題が背景にあり、在タイ日本人を含む全ての住民・旅行者にとって対応が必要な事態である。
Khaosodによると、4月20日に首相府のラリダ・プリッワッタナ副報道官が発表した。保健省の疾病監視システムで前年同時期と比べて患者数が約2倍に達し、特にバンコク都・チョンブリ県・ラヨン県・チャンタブリ県で集中発生が確認されている。
A型肝炎は汚染された食品と水を通じて感染する「便-口経路」の病気である。加熱不十分な食品、規格外の飲料水、清潔でない氷が主要な感染源となる。ウイルスは数週間から数ヶ月にわたって環境中で生存する強さを持つ。
初期症状は風邪と似ており、発熱、全身倦怠感、食欲不振、吐き気などが特徴である。数日から数週間後に黄疸(皮膚と目の黄色化)と濃い尿色が現れ、この段階で肝臓へのダメージが明らかになる。
感染集中地域のチョンブリ・ラヨン・チャンタブリはパタヤ・ラヨンビーチ・ウミガメ保護地域など、タイ人・外国人双方が観光で訪れる場所を含む。ソンクラン休暇の人の移動も感染拡大に関わっている可能性がある。
政府が推奨する予防策は基本的だが効果的である。調理済みの温かい食品を選ぶ、生魚・生肉・生野菜は信頼できる店のみ、水は煮沸済みかボトルウォーター、氷は製造元の明らかなものを選ぶ。屋台や観光地のジュースに入れられる氷は特に注意が必要とされる。
在タイ日本人にとっても、ソンクラン後の夏季は衛生管理が重要な時期である。パタヤ・ラヨンなどの東部リゾートへの旅行では、宿泊先の水道水での歯磨きも避け、ミネラルウォーター利用が安全策となる。A型肝炎ワクチンは事前接種で高い予防効果があり、長期滞在者は医療機関で接種の可否を相談したい。
発症してからの治療法は対症療法のみで、症状の重さによっては数週間の入院が必要になる。感染の疑いがある場合は早期の医療機関受診が推奨される。