タイ海軍がチャンタブリ県の国境でタイ国旗が失踪していた事実を認めた。4月18日、タイ-カンボジア国境のU字型エリアで旗が消えており、海軍は新たな国旗を即時掲揚するとともに、有刺鉄線の設置と巡回強化で警戒態勢を固めている。カンボジア軍高官は関与を否定しており、真相解明に向けて調査が続く。
Khaosodによると、4月20日に海軍本部でパラッチ・ラタナチャイパン海軍少将(報道官)が説明した。失踪の場所はチャンタブリ県ポーンナムロン郡バンパカットで、タイ-カンボジア国境線の一部が自然の小川で画定されている地域である。U字型の地形で、双方の監視が難しい場所だ。
事案発覚後の対応は迅速だった。現地部隊が新たな国旗を即座に掲揚し、国境沿いの道路での巡回を増やした。リスクの高い地点には、有刺鉄線(ロール式)を追加設置して警戒態勢を強化している。主権のシンボルである国旗の失踪を放置できないとの判断である。
一方、カンボジア軍の高官は関与を否定した。タイ海軍特任部隊(フォク・ノーウ・チャンタブリ)が継続的に調査を進め、旗を下ろした主体の特定と証拠収集に当たっている。不審者の特定、現場の物理的証拠、国境線の目撃情報などが焦点となる。
タイ-カンボジア国境はチャンタブリ、サケオ、トラート、スリン、シーサケット、ウボンラッチャタニの各県に及ぶ長い陸上境界線である。歴史的にプラーウィハーン寺院を巡る領土紛争があったほか、密輸・不法越境・麻薬問題が断続的に発生してきた。
海軍報道官は「主権侵害が確認された場合、適切な対応措置を即座に実行する」と明言した。タイ国内では国境警備に関する国民の関心が高く、今回のような小さな事案でも迅速な公表と対応が求められる。
ちょうどメーホンソン県でミャンマー軍機の爆弾がタイ領内に着弾した事件が起きたばかりで、タイの国境警備は東西南北で緊張が高まっている時期である。各境界で主権確保が問われる状況だ。
在タイ日本人にとって、タイ-カンボジア国境周辺の観光(プラーウィハーン寺院、カオプラウィハン国立公園、アンプラ)で国境地帯を訪れる場合は、通常の観光ルートを守り、境界線に近づきすぎないことが安全策である。