プーケットのビーチに4月19日、体長2メートルほどのスピナードルフィン(ネズミイルカの一種)が衰弱した状態で打ち上げられた。地元住民が発見して通報し、海洋沿岸資源局(DMCR)が24時間体制でケアを続けている。
発見と初期対応
発見者の通報を受けたDMCRのスタッフと獣医チームが現場に急行した。イルカは生きているものの明らかに衰弱しており、自力で沖に泳げない状態だった。獣医チームは体温維持のために水をかけ続け、栄養剤と抗生物質の投与を開始した。
イルカは皮膚が乾燥したり体温が上昇したりするとストレスで死亡するリスクが高い。「水をかけ続ける」作業が24時間途切れない形での集中ケアが続いた。
スピナードルフィンとは
スピナードルフィン(Stenella longirostris)は水面でジャンプしながら縦軸を中心に回転(スピン)する独特の行動から名づけられた種類だ。体長は1.3〜2.2メートルで、タイではアンダマン海とタイ湾の両海域に生息する。プーケット・クラビー・トラン沖では群れでの回遊が確認されており、野生動物観察の対象としても知られる。
座礁の原因と対応
座礁の原因は病気・怪我・高齢・海水温変化・船舶の音響汚染などが考えられる。今回の個体については原因特定には至っていないが、内臓疾患の可能性を含め検査が進められた。
タイのDMCRは全国のウミガメ・ジュゴン・イルカ・クジラの座礁に対応するネットワークを整備している。弱った状態での座礁個体の生存率は全国的にみても高くなく、今後の治療経過が注目されていた。観光客が海洋生物の座礁を発見した場合は、直接触らずにDMCRや地元当局に連絡することが救命の第一歩となる。

