プーケット県パトンで、ソンクラン期間中に起きた集団暴行事件の捜査が進まず、被害者の妻が世論に訴える異例の展開となっている。SNSでは「タイ人は自国で2等国民以下か」という怒りの声が広がった。
被害者はウィーラサック・マッドリー氏(38歳)。4月12日午後8時30分頃、パトン地区で車を走らせていたところ、路上から妻に向けて水をかけられた。ウィーラサック氏が車を降りて「どうして水をかけたのか」と尋ねたところ、フランス人を含む集団に集団暴行された。
被害は深刻で、ウィーラサック氏はプーケット県内の病院のICU(集中治療室)に収容され、医師の密接看護を受けている。妻はパトン警察署のタンナトーン副警部(捜査担当)に被害届を出したが、1週間経過しても捜査の進展報告がない。
SNSでは「ホードジャン・チャンワットプーケット(プーケット県凶暴情報)」というFacebookページが投稿を拡散。「被害者がタイ人だと警察の動きが遅い。観光客や外国人が被害に遭えば今頃は捕まっているはず」との書き込みに、同情の反応が殺到した。
ソンクランは水かけを楽しむ伝統行事だが、車内への侵入や同意なき強い水圧のかけ方はトラブルの火種になりやすい。近年は観光地で、この手の衝突から暴力沙汰に発展する事件が増えてきた。
パタヤでも4月中旬に中東系若者のグループが欧州人観光客を暴行する事件が報じられたばかりで、観光警察と地域警察の連携強化が課題になっている。外国人関与の暴力事件への対応速度は国際信用にも直結する問題である。
在タイ日本人にとっても他人事ではない。ソンクラン期の水かけで車中に水を浴びせられた場合、現場で抗議すると相手の集団に囲まれるリスクがある。安全確認を最優先にし、録画・被害届のプロセスを警察経由で進めるのが基本対応となる。
