4月11日午後2時40分ごろ、ランパーン県トゥーン郡の国道パホンヨーティン601キロ地点で、18輪トレーラーが停車中の車両9台に突っ込む多重衝突事故が発生した。この事故で夫婦2人が死亡し8人が負傷、車内にいた夫婦の3歳の娘だけが奇跡的に生き残った。
現場はメーワー国立公園の入口対面にあたる区間で、道路工事の迂回路手前で車列が渋滞していた。サラブリーからチェンマイへ衛生設備を運搬中だった40歳のトレーラー運転手が、下り坂でブレーキを制御できず車列に突入。ホンダ・シティに乗っていた軍准尉のナッタワットさんと妻のチャッチャダーさんが即死し、後部座席の3歳の娘だけが助かった。
運転手は4月13日に10万バーツの保釈金で身柄を解かれている。運輸当局による車両検査ではブレーキ自体は作動したものの、左車軸に異常が確認され、通常の車検基準では不合格になる状態だった。整備不良の大型車両が公道を走っていた事実が問われている。
遺族側は運転手個人だけでなく運送会社と荷主の責任も追及する構えで、計2,200万バーツ(約1億930万円)の民事訴訟を起こす方針を示した。保険会社のウィリヤ保険は被害者1人あたり220万バーツの補償を提示し、葬儀費用として各家族に10万バーツを先払いしている。遺体はチェンマイ県サンサーイ郡のワット・ブアックパオに搬送され、4月17〜18日に葬儀が執り行われる。
ソンクラン連休中はタイ全土で重大事故が相次いでおり、4日間の累計死者は154人に達した。速度超過と飲酒が事故原因の7割を占める一方、今回は大型車両の整備不良という別の構造的な問題が浮かび上がった。一瞬で両親を失い孤児となった3歳の女の子の今後を、遺族が見守ることになる。




