エカナット・エネルギー大臣は施政方針演説で、国家石油備蓄の創設を提案した。タイには戦略的な石油備蓄制度がなく、今回の中東危機で供給途絶リスクが浮き彫りになったことを受けた動きである。
大臣は「危機を機会に変える」として、電力と石油の構造改革を同時に進める方針を示した。精製マージンの追加削減、国民向けのソーラーパネル促進、電力料金体系の見直しなど、エネルギー政策を根本から組み替える構想を披露した。
石油備蓄について、米国や日本は90日分以上の戦略備蓄を保有しているが、タイには国家レベルの備蓄制度が存在しない。ホルムズ海峡の封鎖で輸入が滞った経験を踏まえ、備蓄制度の整備は急務とされる。
精製マージンの削減はすでに着手されており、先に報じた精製マージン2バーツ削減に続く追加措置となる。大臣は「精製業者への切り込みを続ける」と明言した。
エネルギー構造改革は短期の危機対応にとどまらず、タイのエネルギー安全保障を根底から変える可能性がある。国家備蓄が実現すれば、次の危機への備えは格段に強化される。




