スラサック観光スポーツ大臣は4月10日の施政方針演説で、観光目的のビザ免除(フリービザ)を現行の60日から30日に短縮する方針を表明した。「今後は観光客の人数ではなく収入で語る」として、量から質への転換を打ち出した。
タイは新型コロナ後の観光回復策として、フリービザの滞在日数を30日から60日に延長していた。今回の短縮方針はその巻き戻しにあたる。大臣は「タイを地域の重要な旅行先に位置づけ、高付加価値型の観光を推進する」と述べ、数を追う時代の終わりを宣言した。
同時に省庁再編も進める。現在の「観光スポーツ省」からスポーツ部門を切り離して独立した「スポーツ省」を新設し、観光は文化行政と統合する計画である。タイの伝統文化そのものを観光資源として活用する狙いで、スパジー副首相が掲げる「365日楽しめる観光地タイ」構想と連動する。
30日への短縮が実施されれば、長期滞在型の旅行者やノマドワーカーへの影響が大きい。通常の短期旅行には30日で十分だが、ビザなし60日を前提に滞在計画を組んでいた人は見直しが必要になる。
ただし現時点では大臣の方針表明にとどまり、施行時期や対象国の詳細は明らかになっていない。実施にはさらに閣議決定が必要であり、今後の具体的なスケジュール発表に注目が集まる。
