ソンクラーン本番を前にした4月10日、アユタヤ県ウタイ郡の「アジア合同センター」で、消防車や給水車に積まれた水への祈祷儀式が行われた。地元の実業家チャッチャチャイ・キッティチャイ氏が、著名な高僧プラクルー・カセームチャンタウィモン(通称「プラ・アーチャーン・デーン」)を招いたものである。
プラ・アーチャーン・デーンはワット・ポームラモン住職で、「マハーモンコンの指」の異名を持つ人気の僧侶だ。タイでは水かけ祭りの前に水を聖なるものとして清める風習があり、今回の儀式もその一環として執り行われた。
儀式では消防車、給水車、救急車、レスキュー車が一堂に並び、僧侶が読経しながら一台ずつ祈祷を施した。ソンクラーン期間中にこれらの車両が市民への水かけサービスや緊急対応に使われる際、乗員と市民双方の安全と幸運を願う意味が込められている。
会場となったのはアユタヤ救助隊の拠点で、アジアハイウェイ沿いの20キロ地点に位置する。毎年ソンクラーンの時期には交通事故や水の事故が相次ぐため、救助隊の出動回数も急増する。ソンクラーン「危険な7日間」始動、首相が飲酒運転禁止を訴えでも報じたとおり、今年も全国的な安全対策が強化されている。
タイでは宗教儀礼と日常生活が密接に結びついており、乗り物や建物の祈祷は広く根付いた文化である。ソンクラーンの水に特別な祝福を込めるこの行事は、祭りの安全と地域の結束を象徴する風物詩といえる。