ウドンタニー県の中央警察署で9日、刃物3本を所持した男が窓口に現れ、署内が一時騒然となった。男は番号札を取って順番を待っていたが、受付担当の警察官が腰に長い刃物を帯びていることに気づき、直ちにパトロール班と防犯担当を呼び寄せた。
男は191号室に連行され、所持品の検査を受けた。押収されたのは刀に似た長刃1本、山刀1本、折りたたみナイフ1本の計3本。ただし違法薬物や他の禁制品は見つからず、尿検査でも陰性だった。
トーンサイ(通称カック、44歳)と名乗るこの男は、2025年10月5日深夜にノンブア公園で携帯電話やナーガの装飾ベルトなどを盗まれたとして被害届を出していた。しかし届け出から約半年が経っても捜査に進展がなく、怒りを募らせていたという。
男は取り調べに対し「感情的になっていた」と認め、刃物の携行についても敵意ではなく日常的に身につけていたものだと釈明した。署側は武器を押収したうえで、男の供述内容と過去の届け出記録を照合し、事実確認を進めている。
タイでは警察の対応に不満を抱く市民のトラブルが各地で報告されており、今回の事件も被害者心理と捜査体制の課題を浮き彫りにした格好だ。署幹部は被害届の進捗管理を見直す方針を示している。
