ウボンラーチャターニー県ムアンサムシップ署で、犯罪被害者が通報したら警察に金銭を要求されるという事案が相次いでいる。
39歳の女性ニパポーンさんは、詐欺で15万バーツ(約75万円)を失った。警察に被害届を出しに行ったところ、担当の警部補から「捜査に行くなら燃料代3,000バーツが必要」と言われた。さらに「もし被害金を取り戻せたら5万バーツを成功報酬としてほしい」と持ちかけられたという。
ニパポーンさんはムアンサムシップ署のSNSページにコメントを投稿して被害を訴えた。すると署長が事態を把握し、調査に乗り出した。
実はこの署では先に別の事案も発覚している。親族の家が空き巣に入られた女性が通報した際、警察が「現場に行くなら燃料代をくれ」と要求し、来なかったという事件がニュースになっていた。同じ署で立て続けに同種の事案が出たことで、組織的な問題が疑われている。
ディーゼルが50バーツを超える燃料危機の中、パトカーのガソリン代が逼迫しているのは事実だろう。しかし犯罪被害者に燃料代を請求し、さらに成功報酬まで求めるのは、もはや「公務」の範疇を超えている。
警察庁の報道官はこの2件を確認し、関係者の異動と調査を進めていると発表した。燃料危機がタイ社会のあちこちでモラルの綻びを露呈させている。




