ソンクラー県沿岸の閉鎖リゾートで2026年4月8日、出入国管理警察が家宅捜索を実施し、バングラデシュ人とミャンマー人22人を発見・保護した。この施設を管理していた元地方行政官を逮捕した。
摘発の経緯
ソンクラー出入国管理局(ตม.6)と観光警察が合同で、ソンクラー県ジャノーン郡ナータップ地区にある閉鎖中のリゾート施設の捜索に踏み切った。情報源は「外国人が密かに収容されている」という通報だった。
到着した当局者は施設が外見上は閉鎖中にもかかわらず、中から外国語の声が聞こえると気づき強行捜索。シートで覆われた通路の先に薄暗い部屋があり、そこに22人の外国人が密集して座っていた。
22人の実態
22人のうち19人がバングラデシュ人、残りがミャンマー人だった。いずれも正規の書類を持たない不法滞在者で、マレーシアへの越境を待っていたとみられる。施設内には食料・水が十分になく、劣悪な環境下に置かれていた。
逮捕された元行政官
施設のオーナーとして特定されたのは元バン・テングー地区農業局の役人(元ルアンアンボ)だ。人身売買斡旋・不法外国人収容の容疑で逮捕された。元公務員が出稼ぎルートの「中継施設」を運営していたことが、事件の悪質性を際立たせた。
タイ南部の人身売買ルート
タイ南部からマレーシアへの陸路は、ミャンマーや南アジアからの不法移民が多く通過するルートとして知られる。タイ・マレーシア国境のパダン・ベサルや河川経由の越境が多く、ブローカーが中継施設でまとめて管理するケースが確認されている。
国際労働機関(ILO)は「タイ南部は人身売買の通過地点として機能している」と指摘しており、タイ当局は近年、取り締まりを強化している。