ソンクラー県ナモム郡の住民が山際の茂みに大勢の人影を発見し、当局に通報した。9日午後、郡長の指示を受けた治安担当官や警察、入国管理局の合同チームが現場に急行したところ、男女80人以上がブッシュの中に身を潜めていた。木陰に防水シートを張って日差しをしのぐ者もおり、全員がパスポートを所持していないミャンマー国籍者であることが判明した。
当局は全員をナモム郡役場の集会所に移送し、身元の確認と事情聴取を開始した。通訳を介した聴取によると、一行は5日前にカレン州パヤトンズーからカンチャナブリー県側の自然の抜け道を徒歩で越境し、タイに入国したという。
その後、仲介業者の手配する車両でカンチャナブリーからソンクラーまで長距離を移送されたが、最終目的地に到着する前に現場付近で置き去りにされた。各人が仲介業者に支払った金額は7万〜15万バーツに上り、就労先の紹介と安全な移動を約束されていたとみられる。
タイ南部では以前から密輸組織の摘発事例が報じられており、国境を越えた人身売買や不法就労の斡旋が根深い問題となっている。カンチャナブリーからソンクラーまでは約1,000キロの距離があり、組織的な移送ネットワークの存在がうかがえる。
当局は今後、移送に関与した仲介業者やドライバーの特定を進めるとともに、摘発された80人超について入管法違反の手続きを進める方針である。ソンクラーン連休を前に国境警備の強化が求められる状況だ。