バンコク都庁(BMA)は2026年4月1日、体感温度(ヒートインデックス)が「危険」レベルに達したとして正式な緊急警報を発出した。気温に湿度を加味したヒートインデックスが、人体に深刻な熱中症リスクをもたらす水準に達したことを公式認定した。
「危険」レベルとは
ヒートインデックスは米国気象局(NWS)が策定した指標で、体感温度を段階で分類する。「危険(Dangerous)」レベルは体感温度が46度以上に相当し、短時間の屋外活動でも熱けいれんや熱射病のリスクが高い。それ以上の「猛危険(Extreme Danger)」は54度以上だ。
バンコクの4月1日の最高気温は38〜39度程度だったが、相対湿度が高く体感温度が急上昇した。BMAの発表では、バンコクの複数の観測地点でヒートインデックスが46度超を記録した。
熱中症リスクと注意点
BMAは市民に対し、午前10時から午後4時の時間帯の不要な屋外活動を極力避けること、少なくとも1〜2時間ごとに200〜300mlの水分補給をすること、外出時は日傘・帽子・薄手の長袖で直射日光を遮ることを推奨した。
特にリスクが高いのは高齢者、乳幼児、持病(高血圧・心臓病・糖尿病)のある人、屋外で肉体労働をする人だ。直射日光の下で作業する建設労働者や農業従事者には、1時間あたり15〜20分の日陰での休憩が義務づけられている(タイ労働省規定)。
北部・東北部との比較
タイ北部のチェンマイでは4月初旬、最高気温が40〜42度に達し体感温度はさらに高い。東北部ナコーンラーチャシーマーやコンケーンでも40度超えが連日続いている。気象局は週間予報で「4月7〜8日に雷雨を伴う嵐が来る可能性があり、一時的な気温低下と引き替えに落雷・ひょうのリスクがある」と警告した。
暑季のピークは毎年3月末から4月中旬で、ソンクラーン(4月13〜15日)前後が最も暑い時期だ。
バンコクの熱島効果
バンコクは高層ビルとアスファルトが密集するヒートアイランドで、郊外より2〜3度高い傾向がある。緑地面積の少なさと運河の減少が熱を閉じ込める構造になっており、BMAは植樹や屋上緑化などで長期的に対策を進めている。
日本の場合、東京でも最高気温35度超の猛暑日が増えているが、湿度を加味した体感温度がバンコクほど継続的に高くなることは少ない。バンコクは熱帯気候のため湿度が常時70〜90%で推移しており、汗が蒸発しにくく体温調節が困難になりやすい。