BTG(ベタグロ・グループ)の株価が1日で10%急騰し、ブローカーのカシコン証券が目標株価を24.50バーツに引き上げた。豚肉・鶏肉の市場価格の上昇が食肉大手の利益率を改善させているとの評価だ。
BTGはタイ最大の食品コングロマリットの一つで、豚・鶏の飼育から食肉加工・流通・外食チェーンまで垂直統合している。飼料事業も持ち、コスト構造が強い。今回の株価急騰の背景は、供給側と需要側の両要因が重なった点にある。
まず供給側だ。燃料危機による飼料輸送コストの増大と電力コストの上昇が、中小規模の養豚・養鶏業者の経営を圧迫している。廃業・規模縮小が進み、市場への豚肉・鶏肉の供給量が減少した。供給が絞られれば価格は上がる。
次に需要側だ。燃料高でタイ全体の物価が上昇している中、消費者の食費は減らせない。豚肉・鶏肉の需要は価格が多少上がっても大きく落ちない食品であるため、値上がりがそのまま食肉業界の収益に転嫁されやすい。
BTGのような大手は飼料の自社調達・大量仕入れで中小業者より原価を抑えられる。競合が脱落する中で市場シェアが拡大し、高い価格帯でも販売量を維持できる。結果として1Q・2Qの利益成長が続く見通しとなっている。
タイの食肉価格の上昇は消費者にとっては打撃だが、大手食品グループにとってはプラスに働く非対称な構造がある。BTGの株価急騰はその典型だ。
