タイ内閣が5月12日、外国人事業法を改正し、8業種について外国人企業の事業許可申請を不要にすることを承認した。政府報道官は「ビジネス許可申請プロセスの簡素化」が目的と説明しており、日系企業を含む外国企業のタイ進出が大幅に容易になる見通しだ。現時点はドラフト段階での内閣承認で、施行日は未確定。
許可不要になる8業種
今回の改正で事前許可が不要になるのは、通信サービス事業、資金管理センター事業、事務・人事・IT管理サービス(BPO)事業、国内債務保証サービス事業、金融・ATM機器レンタル事業、石油掘削サービス事業、証券関連事業、そしてタイ先物法の対象外となるコモディティの先物取引仲介事業の8業種だ。
タイ外国人事業法(1999年大改正)はこれまで約45業種を「商務省への許可申請が必要なList 3」に分類してきた。今回の8業種はそこから外れ、外国人企業が許可なく事業を展開できるようになる。
日系企業への影響
日系企業に関係が深いのは通信・金融・BPO・石油掘削の各業種だ。NTT・KDDIなど通信系企業の現地活動が容易になるほか、日本の銀行・証券会社の地域財務センター設置も現行より手続きが簡素化される。資金管理センター事業の解放は、多国籍企業が地域本社の財務機能をタイに集約しやすくなることを意味し、シンガポール・香港と争うタイの「東南アジアハブ」戦略の一環だ。今後、国税局が「より適切な措置」を最終化し、国会審議を経て施行される予定だ。