タイの屋台や小規模飲食店で「隠れコスト」が急騰している。原材料だけでなく、卵、食用油、プラスチック容器、ビニール袋といった付帯費用が一斉に上がっている。
屋台の店主たちは「料理の材料費だけでなく、卵1パック、ビニール袋1束、テイクアウト容器まで全部上がっている」と嘆く。特にプラスチック製品は原油由来のため、燃料高の影響を直接受けている。
タイの屋台メシ(อาหารตามสั่ง)は1皿40〜60バーツ(約136〜204円)が相場で、日本のランチ(700〜1,000円)と比べて圧倒的に安い。しかしこの安さは薄利の上に成り立っており、原材料費の上昇を価格に転嫁しにくい。
日本の飲食業界も2022年以降の原材料高で値上げが相次いだが、タイの屋台は個人経営がほとんどで価格交渉力がない。仕入れ先の卸業者に言い値で買うしかなく、コスト吸収の余地が極めて少ない。
在タイ日本人にとってタイの食の安さは大きな魅力だが、この「隠れコスト」の上昇は屋台文化そのものを変える可能性がある。