通信塔から銅線を盗もうとした男が、逃走のために塔を登ったものの猛暑と突然の雷雨に挟まれて5時間以上身動きがとれなくなった事件が、タイのSNSで「天罰」として話題を集めた。
事件の経緯
場所はモーターウェイM6付近の通信設備塔。男はケーブルの銅線を引き抜こうとしていたが、誰かの気配(警察か付近住民か)を感じて急いで塔を登った。高さ数十メートルの鉄塔の上に逃げ込めば、地上から即座に追いかけられない計算だった。
しかし計算違いが重なった。ソムソムタイ(日当たりの強い時間帯)の炎天下、鉄塔の金属部分が日光で表面70度近くまで加熱し、素手では触れない状態に。さらに昼過ぎになると積乱雲が急発達し、高所に孤立した男の上で雷雨が発生した。雷の直撃リスクも加わり、上でも下でも動けない状態が5時間続いた。
最終的に救助隊が出動して男を安全に降ろし、そのまま逮捕した。熱中症気味の状態だったとされる。
銅線窃盗の背景と問題
タイでは通信塔や電力インフラから銅線を盗む事件が後を絶たない。国際銅相場は1トンあたり1万ドル前後で推移しており、廃品回収業者への転売価格は1kgあたり200〜300バーツ程度だ。燃料危機と物価高が続く中、危険を冒してでも金目のものを盗む動機が生まれやすい環境にある。
通信インフラへのダメージは電話・インターネット障害として地域住民が直接被害を受ける。農村部の監視が行き届かない塔は窃盗のターゲットになりやすく、当局は警報センサーの設置と巡回強化で対応している。
