石油基金委員会(กบน.)は、ディーゼル価格を33バーツ/リットルまで引き上げる必要があると発表した。石油基金の赤字が膨らみ、現行の補助金による価格抑制が維持できなくなっている。
現在のディーゼル小売価格は約31バーツ/リットルだ。政府はこれまで石油基金からの補填で30バーツ台前半に抑えてきたが、原油高騰で基金の赤字が拡大し、「もう持たない」状態になった。
ディーゼルはタイの物流の根幹を支える燃料だ。トラック、バス、農業機械、漁船のほぼすべてがディーゼルで動く。ディーゼル価格の上昇は輸送コストに直結し、食品から建材まであらゆる物価を押し上げる。
日本のディーゼル(軽油)は約155円/リットル(約46バーツ)で、タイの33バーツよりまだ高い。しかしタイの最低賃金(日給400バーツ)を考えると、タイ国民の負担感は日本より大きい。
石油基金はタイ独自の仕組みで、原油安の時に積み立て、原油高の時に放出して小売価格を安定させる。しかしイラン戦争による原油高が長期化し、基金の「貯金」が底をつきつつある。33バーツへの引き上げはその苦しい台所事情を反映している。