チャイナート県で、ディーゼルを大量に買い占めて農家に高値で転売していた資本家が逮捕された。
容疑者は複数のガソリンスタンドを回ってディーゼルを購入し、タンクに貯蔵。燃料が手に入らない農家に対し、市価より高い価格で販売していた。いわゆる「燃料ブローカー」だ。
日本では災害時にこうした買い占め・転売行為は「買い占め防止法」で規制されるが、平時の燃料取引では自由だ。タイでは商務省が価格統制品目に指定することで不当な値上げを取り締まっているが、個人間の転売まで監視が及んでいなかった。
今回の逮捕は、燃料危機の中で「弱者から搾取する」構造に警察がメスを入れた格好だ。地方の農家はトラクターやポンプの燃料がなければ作付けも収穫もできず、高値でも買わざるを得ない立場にある。
政府は石油備蓄の放出と流通監視の強化を進めているが、チャイナートのような地方では監視の目が行き届かない。燃料危機が長引くほど、こうした「闇市場」が拡大するリスクがある。