タイ・サケオ県の警察官5人と民間人1人が、中国人5人を「違法入国者の取り締まり」を装って民家に不法拘束し、1人あたり30万バーツ(約1万米ドル/約138万円)の身代金を要求していた事件で逮捕された。逮捕実施は5月16日(土)午前11時頃。逮捕された警察官のうち4人はその場で身柄拘束されたが、もう1人は当日「食事の買い出しに出ていた」とされ、引き続き逃走中。事件は被害者である中国人がLINEでサケオ県入国管理局に救援要請を送ったことから発覚した。
タイ警察内部の「外国人狙い恐喝」は、過去にもパタヤ・プーケット・チェンマイ等で繰り返し摘発されてきた構造的問題で、今回はカンボジア国境に近いサケオ県という立地が状況に色を付けている。
事件の経緯
5月16日午前、サケオ県内の民家で、ワンソムブーン警察署と県入国管理局の合同チームが踏み込み、警察官4人(パパウィン上級曹長、ウッティコーン上級曹長、ソムチャイ上級曹長、ピチャテ上級曹長)と民間人ナッターナン1人を現行犯逮捕した。
民家には中国人5人が手錠で拘束されており、被疑者らは「違法入国者の取り締まり」を名目に1人あたり30万バーツ(米$10,000相当)を要求していた。すでに被害者2人が合計$4,000(約12万バーツ)を被疑者の指定口座に送金済み。残り3人からは支払い前に救援が間に合った形だ。
押収品は銃火器、弾薬、ピックアップトラック2台。手錠は警察支給品が使われており、警察官の身分・装備を犯行に直接使用していたことが裏付けられている。
入国管理局のLINE救援要請が引き金
事件発覚の経緯がドラマチックだ。拘束された中国人のうち、自身のスマートフォンを取り上げられなかった1人(あるいは1台残っていた)が、LINEを使ってサケオ県入国管理局のサポート窓口に「警察を名乗る人物に拘束されている、助けてほしい」と救援要請を送った。








