タイ気象局が5月19日、警報第14号を発令した。翌5月20日にかけてタイ全土65県で大雨〜激しい雨が見込まれ、バンコク・首都圏も降水確率60%。北部・東北部・中部・東部・南部西岸の広範囲で鉄砲水(น้ำท่วมฉับพลัน)と山岳地帯からの山洪(น้ำป่าไหลหลาก)に警戒が必要、と気象局はコメントしている。
要因はアンダマン海北部からタイ上空にかけて吹く西南モンスーンの勢いが「やや強い」状態にあること、そしてベトナム北部に低気圧帯が居座っていること。この2つが重なって、雨期入りの最初の本格的な雨が一気に来る形になっている。
5月20日の地域別予報
タイ気象局の発表によると、5月20日18時までの24時間予報は次の通り。
- 北部: 降雨率60%、一部で大雨。チェンマイ・ランプン・ランパーン・プレー・ナーン・ターク・スコータイ・ウッタラディット・カンペーンペット・ピチット・ピッサヌローク・ペッチャブン
- 北東部: 一部で大雨〜激しい雨
- 中部・首都圏(バンコク・サムットプラカン・ノンタブリー・パトゥムタニ等): 降雨率60%、一部で激しい雨
- 東部: 一部で大雨〜激しい雨
- 南部西岸: 一部で大雨〜激しい雨
気温は北部で最低24〜26度、最高34〜38度。風は西南風10〜20km/h。
海上は2〜3m波、小型船は出港禁止
アンダマン海北部は波高2〜3m、雷雨時は3m超。アンダマン海南部・タイ湾北部は波高2m前後、雷雨時2m超。気象局は「該当海域を航行する船舶は注意して航行を、雷雨海域は回避を」と通知。アンダマン海北部の小型船は出港禁止が出ている。
プーケット・クラビ・パンガー・トラン・サトゥンといった南部西岸の観光地は、フェリー・スピードボートツアーが運休または短縮運行になる可能性が高い。ピピ島・シミラン諸島ツアーは催行判断が分かれる時間帯になりそうだ。
雨季入りの「最初の本格雨」
タイの雨期は通常、5月中旬から10月中旬。今年は気象局が5月15日に「雨期入り」を公式宣言したが、その直後の最初の大規模降雨が今回の5月20日のタイミングになる。
バンコクで雨期入り後に最初の本格雨が降ると、市内の排水路にゴミ・落葉が詰まっているケースが多く、スクンビット・ラーマ4・ラチャプラソン周辺で1〜3時間の冠水が発生しやすい。BTSの一部駅階段や、地下のスカイトレイン乗換通路の浸水も毎年問題になる。
今回は気象局が「鉄砲水」を明示的に警戒に挙げており、北部・東北部の山岳地帯(チェンマイ・チェンライ・ナーン・ロイエット・ナコンラチャシマー等)では、川沿い・低地・山麓の集落で土砂流・洪水のリスクが上がる。観光・トレッキング・キャンプの予定がある人は催行情報を必ず確認した方がいい。
関連背景
5月20日に向けて、いま準備しておくべきことを駐在員・観光客の生活シーン別に整理する。
通勤・通学では、いつもより15〜30分早く出る前提で動く。BTSの主要駅(アソーク・プロムポン・トンロー・エカマイ)は雨で乗降客が増え、入場待ち列が伸びる。タクシー・Grabは雨が降ると一気に捕まりにくくなるため、地下鉄MRT併用を視野に。
子育て世帯は、子供の傘・レインコート・予備の着替えを準備。日本人学校(JSB)はバス通学が中心だが、雨が強い日は渋滞でいつもの倍近くかかることがある。
買い物・食事の予定は、屋根のある商業施設(EmsphereやIconsiam、サイアムパラゴン)を選ぶのが現実的。屋台街・チャトゥチャック・カオサンは雨で機能が落ちる。
車を運転する人は、スクンビット・ラチャダー・ラーマ4・サートーン周辺の低地は冠水履歴があるので、雨が強くなる予兆があれば早めに帰宅ルート選びを。EVオーナーは特に、感電リスクを避けて深い水たまりは絶対避けるべき。
短期観光中の人は、屋外アクティビティを20日午後以降にずらす、または屋内施設(博物館・美術館・マッサージ・カフェ)に切り替える、というのが安全だ。
ここ数日の天気のトレンド
タイ全土に雨期の本格雨が来た2026年の特徴として、気象局は「ラニーニャ寄りの中立状態が続き、今シーズンは平年並みの降雨量」と見ている。ただしモンスーンの強弱は西南風の状況次第で、5月後半に複数回の集中豪雨フェーズが予想される。
5月後半から6月初旬にかけて、今回のような65県規模の警報が再度出る可能性は十分にある。長期出張・旅行のスケジュール調整は、5月いっぱいまでは余裕を持って組んだ方が結果的に楽だ。
まとめ
5月20日はタイ全土65県で大雨警報、バンコクは降雨率60%。鉄砲水・山洪のリスクが各地で上がり、海上も2〜3m波で小型船は出港禁止。雨期入り後の最初の本格雨というタイミング上、市街地の冠水・観光地のツアー運休・配送物流の遅延が複合的に発生する可能性が高い。観光・出張・通勤の予定は早めの行動と屋内施設シフトで対応したい。




