2026年5月13日付のタイ官報で、政府の「アルコール飲料管理委員会」が酒類の販売と飲酒を禁止する8つの区域を新たに告示し、同日付で施行が始まった。道路上の車両内、公園、鉄道駅、港湾、政府機関、工場地区などが対象で、在タイ日本人の生活圏ともかなり重なる内容となっている。
8つの禁止区域、車内・公園・駅も対象に
新告示で酒類の販売と飲酒が禁止された区域は次の通り。
- 道路上および車両内
- 国営企業・政府機関の施設内(商店・クラブの指定区域は除外)
- 公共港湾・旅客船
- 陸上輸送ターミナル(駅舎区域)
- 工場地区(酒類製造工場は除外)
- 公共管理地(店舗・クラブの指定区域は除外)
- 公園(国営企業または政府が維持管理する公園)
- 鉄道施設(バンコク駅内の指定イベント会場を除く)
特に注目すべきは「道路上の車両内」での販売・飲酒を明示的に禁止した点で、これまで法的にグレーだった走行中の車内飲酒が明文化された。
在タイ日本人の生活への影響
日常的に車を使う在タイ日本人にとっては、タクシーやGrabカーでの乗客の飲酒、自家用車内での持ち込み飲酒が明確に違反となる。週末に公園でビールを飲みながらピクニックという過ごし方も、政府管理の公園であれば規制対象に入る。バンコク発の長距離列車を使った国内旅行や、フェリーで島に渡るルートでも、ビールやワインを車内・船内に持ち込めない。
2008年法の現代化、移動空間への拡大が特徴
今回の告示は、2008年制定の「アルコール飲料管理法」を現代の社会状況に合わせて改正したもので、公共空間や政府関連施設での規制強化が柱となる。改正前から寺院・大学・ガソリンスタンドでの販売・飲酒禁止など多くの規制があったが、今回は車両内や駅構内、港湾といった移動空間への拡大が特徴的だ。
適用は本日5月13日から、運用は警察の取締実態次第
新告示は2026年5月13日付の官報掲載をもって即日施行される。具体的な罰則額や適用時間帯について告示本文は詳細を含んでおらず、2008年のアルコール飲料管理法に基づく罰則体系がそのまま準用されると見られる。現場での運用・取締りの実態については、当面注視する必要がある。