タイ・ラヨーン県のゴム園内の作業員宿舎で、ゴム採取作業員のワンチャイ氏(30歳、姓非公表)が、規格外の改造充電ケーブル「直結充電器」でスマホを充電中に感電死しているのが2026年5月13日午前10時頃に発見された。タイの地方労働者の間で安価な「直結充電」(220V電源プラグを充電ケーブルに直接配線する違法改造)が広く使われており、漏電による死亡事故が繰り返し報じられている。今回も酔って就寝中にショートし、胸の上のスマホとともに感電死した形だ。
5月13日朝、ゴム園作業員宿舎で発見
事件はラヨーン県クラエン郡コーンディン町ムー9のバーンカオサムロン地区にあるゴム園内の作業員宿舎で起きた。パークナム・プラセー警察署副捜査官のピタックポーン・ウォンピタック警部補が、地元村長から通報を受けて駆けつけた。宿舎内で発見された遺体はワンチャイ氏(30歳、姓非公表)。死亡推定時刻は発見の6-8時間前で、左首には感電痕、胸の上には粉々に割れたスマートフォンと充電ケーブルが残されていた。
220V直差しの「直結充電器」が原因
警察が現場の電源プラグ部分を調べたところ、市販の充電アダプタ(USB変換器)を介さず、家庭用220V電源プラグをスマホの充電ケーブルに直接配線した「直結」型に改造されたものだった。本来、充電器のアダプタは220V交流を5V直流に変換する役割を担っている。これを介さずに高電圧をスマホへ流せば、過電流で本体が一気にショートし、使用者にも感電が走る仕組みだ。今回はワンチャイ氏が直結充電器でスマホを胸の上に置いたまま寝入り、ショート時に通電したと見られている。
弟「兄は酒癖あり、ラインチャット中に充電する習慣」
被害者の弟のバンチャー氏は警察に「兄は普段から酒を頻繁に飲み、寝る前にラインチャットを楽しむのが習慣だった。スマホを充電する際も認証された変換アダプタを使わず、いつも『直結』方式で充電していた」と証言した。安価で家計を抑えるため、または認証アダプタを買い替えるのを面倒がる労働者の間で、こうした違法改造充電が習慣化している実態がある。
在タイ日本人にも警告、安全アダプタを使う重要性
タイの市場では、認証マークなしの安価な充電アダプタが日常的に売られており、屋台で「直結改造」を行ったケーブルも流通している。在タイ日本人にとっては、自宅で使う充電アダプタや延長コードにタイ工業規格(TIS)の認証マークがあるかを確認し、信頼できるブランドの製品を選ぶことが最低限の安全対策となる。寝ながらスマホを充電する習慣は火災やショート事故のリスクを高めるため、特に床に置いて寝る場合や酔って寝落ちする場合は注意が必要だ。