パタヤ市内のスクムウィット通り沿いのガソリンスタンドで2026年5月11日深夜、20歳の女性店員(通称:ポーイ)が無賃給油客にバイクごと引きずられ、頭部を地面に打ちつけて2針縫う重傷を負った。バイク客は「支払いができない」と言い残してその場から逃走した。
事件が起きたのは午後11時50分頃だった。男性客がバイクで乗りつけ給油を依頼した後、「お金がない」と言い出した。ポーイさんはバイクの後部を手でつかんで引き止めようとしたが、客がアクセルをひねって急発進し、ポーイさんはアスファルトに引きずられて転倒した。頭部が路面に激しく当たり、顔面の腫れ・頭部裂傷・全身の打撲・擦り傷が確認された。
翌日の証言でポーイさんは「お客さんが『お金がない』と言うから代わりにスリップ(振込証明)を見せてもらおうとしたが断られた。発進しようとしたので手でつかんだら突然強く加速された」と語った。彼女はその前に「先にお金か証明を」と頼んでいたが、客は無視した。目撃者によれば、客はポーイさんを引きずりながらも止まらなかったという。
パタヤは観光客と長期滞在外国人が多い都市だが、無賃乗車・無賃給油・詐欺的な支払い踏み倒しは日常的に発生している。ガソリンスタンドの末端スタッフは給油後の未払いリスクを自己負担させられる雇用慣行もあり、店員が危険を冒して引き止めようとする背景にある。
タイでは給油後の無賃逃走は詐欺罪・財産損害罪として立件できるが、犯人特定が困難なことも多い。スタンドオーナーが店員に損害の一部を負担させる慣行は労働基準法上の問題もあるとして、タイ労働省が調査に乗り出した事例もある。

