タイのMRTA(大量高速輸送公社)が、バンコクで新規4路線(Brown、Grey、Silver、Blue Line)の鉄道プロジェクトを同時並行で推進していることを総裁カチパチョン・ウドムタムパクディ氏が明らかにした。Brown Lineは2026年後半に内閣承認・入札に進む予定で、Silver Lineはスワンナブーム空港まで接続する。総事業費は4路線で数千億バーツ規模に達する見通しだ。
MRTAがバンコク4新鉄道路線を推進、総事業費は数千億バーツ規模
カチパチョン・ウドムタムパクディMRTA総裁は、今後数年で投入予定のバンコクの4新規路線を一覧で示した。Brown、Grey、Silver、Blueの4色路線がそれぞれ別々の事業として進められ、すでにフィージビリティスタディや設計修正の段階に入っている。バンコクの公共交通網は既存のMRT(地下鉄)、BTS(スカイトレイン)、ARL(エアポートレールリンク)と組み合わさることで、ますます東南アジアで先進的な都市鉄道網に育っていく見通しだ。
Brown Line 22.1km・417億バーツ、ケーライ-ラムサリ間
Brown Lineはケーライ駅とラムサリ駅(ブンクム区)を結ぶ22.1キロメートルの路線で、20駅を配置する。事業費は約417億バーツ(約2,040億円)。現在、N2高速道路と統合するため設計修正がおこなわれており、2026年後半に内閣承認・入札へ進む予定だ。バンコクの東部・北東部住民にとって、ラムサリ周辺やラチャダピセック方面へのアクセスが大きく改善される。
Grey Line 16.25km・278.5億バーツ、Silver Line 19.7km・899億バーツでスワンナブーム接続
Grey Lineはフェーズ1でワッチャラポン-トンロー間16.25キロメートル、15駅、約278.5億バーツ(約1,365億円)。バンコク市役所(BMA)が以前まとめた調査結果があるが、エリアの物理的状況が変わっているためMRTAが再測量とEIA(環境影響評価)の更新を進めている。Silver LineはバンナーからスワンナブームLRT19.7キロメートル、14駅、約899億バーツ(約4,405億円)の大型プロジェクトで、2フェーズ構成(バンナー-タナシティ12駅、タナシティ-スワンナブーム2駅)。スクンビット南部から空港への直行ルートを整備する形になる。
Blue Lineは2029年再検討、在タイ駐在員の交通網拡張に直結
Blue Lineはディンデン-サートン間で、BMAから移管されたプロジェクトだ。MRTAはまずSilver LineとGrey Lineのレビューを完了させてからBlue Lineの調査に入る方針で、M-MAP 2(バンコクおよび近郊の大量高速輸送マスタープラン2)の「Bグループ」に分類されており、2029年に再検討の予定となっている。在タイ日本人駐在員にとっては、シーロム・サートン・トンロー・スクンビット周辺の交通アクセスが向上する話で、特にSilver Lineのスワンナブーム接続は出張時の空港アクセス改善に直結する。