タイで500万バーツ(約2,450万円)のメルセデス・ベンツEV車を購入した消費者が、わずか4か月でステアリングラックやセンサーなど複数のエラーに見舞われ、現在もディーラー入庫中だと告発した。「部品在庫がない」と言われ、ドイツ本社にも該当部品の在庫がない状況だという。タイ法人MB THは消費者からの問い合わせに無応答で、消費者保護ホットライン1250も実質的な進展なし。「500万バーツでも中国車と変わらない」との辛辣なコメントが拡散している。
500万バーツのメルセデスEV車、4か月で故障連発
問題を告発したのは、500万バーツ(約2,450万円)のメルセデス・ベンツEV車を購入したタイ国内の消費者だ。SNS投稿によると、納車から約4か月で複数のエラーが発生し、ディーラーで「マザーシップ(本社対応)」入庫が必要な水準の修理待ちが1週間以上続いている。具体的にはステアリングラックの破損や、複数のセンサー異常などが報告されており、消費者の立場では「高額車だからといって品質は保証されない」という結論になった。
ドイツ本社にも部品在庫なし、グローバル供給網の混乱
最も深刻だったのが部品供給の問題だ。タイ側のディーラーが本社(ドイツ・メルセデス)に部品を発注しようとしたところ、「該当部品はドイツ本社にも在庫がない」との回答が返ってきた。世界的なEV部品供給の逼迫、特定モデル向け部品の生産打ち切りなど複数の要因が絡んでいる可能性があり、結果として消費者は4か月で買った高額車に乗れずディーラー入庫待ちの状態になっている。
タイ法人MB THは無応答、消費者保護1250も進展なし
ディーラー側はフィードバックを試みているものの、タイ法人のMB Thailandは消費者からの問い合わせに無応答だという。タイの消費者保護局のホットライン1250にも通報したが、受付以降の進展はない。投稿者は「期待しないほうがいい」と書き、500万バーツを支払ったのに「中国車と変わらない」「期待外れ」と辛辣な言葉で締めている。
タイのEV市場拡大期、高額車でも保守体制が追いついていない
タイのEV市場は政府の補助金政策と中国系メーカーの進出で急拡大したが、欧州系プレミアムEVも一定のシェアを維持してきた。今回の事案は、500万バーツクラスの高額EV車であっても、タイ国内のサービス体制と部品供給網が需要に追いついていない実態を示す典型例といえる。在タイ日本人駐在員でEV購入を検討している層にとっては、購入価格だけでなく「タイ国内での修理待ち期間」「部品在庫」「メーカー側の窓口対応」を購入前に確認する必要性を示す事案だ。