タイ・プラチンブリ県の中古車店が、地元住民のバイクに「ガソリン91」を満タンまで無料で給油するイベントを開いた。今回は250台分が配布され、ガソリン高騰の中で長蛇の列ができた。条件は店のFacebookページにフォロー&シェアするだけ。同店は今後も毎月継続する方針を示している。
プラチンブリ中古車店「Siam Car」がバイク250台に無料給油
イベントは5月8日午後5時、プラチンブリ県スリーマハーポー郡クロンランにある中古車店「Siam Car」(クロンラン店)で開催された。同店は店頭に大型看板を掲げ、通行客にも告知。バイクで来た住民が次々と列を作り、満タン給油を受ける光景が広がった。今回の配布は250台分で、長蛇の列はガソリン高に直撃される地方の暮らしを象徴する場面となった。
条件はFacebookフォロー&シェアだけ、SNS集客と地域貢献の両立
無料給油の条件は単純で、Siam CarのFacebookページのフォロワーになり、イベント告知投稿をシェアするだけだ。これで満タン給油が受けられる。中小企業がローカルでSNS集客と地域CSRを両立させる典型的な手法で、店側は店舗認知の向上と新規見込み客の獲得を、住民側は実利として満タンガソリンを得る形だ。最初に列に並んだシリナット氏は「友人が店のFacebookページを教えてくれた。経済が厳しくガソリン代も上がっているから、満タンの無料給油は本当にありがたい」と話した。
燃料高騰下の生活支援、月例イベントで継続予定
タイの燃料価格は、原油市況と石油基金の補助状況で日々変動するが、ここ1年は中東情勢の緊張やエルニーニョ影響もあり高水準で推移してきた。プラチンブリのような地方ではバイクが日常の足で、満タン給油1回分(おおむね100〜150バーツ程度)でも家計には大きな差を生む。Siam Carは今後も毎月この無料給油イベントを継続するとしており、SNSを通じて配布日程を告知する予定だ。
在タイ日本人にも参考、地方中小企業のCSR文化
タイの地方では、中小企業が「タムブン(功徳積み)」の文化を背景に、地域住民への食事提供、米・卵配布、無料給油などを定期的に行う事例がよく見られる。タイ仏教の慈善文化が商売文化と結びついた形で、企業のブランド形成と地域共生の両面で機能している。在タイ日本人駐在員にとっても、地方都市での営業や工場運営の場で、地元向けの小さなCSRイベントを継続することがコミュニティとの関係維持に役立つことを示す事例といえる。