日産自動車のSUV/PPV「TERRA」(テラ)が、タイ市場での販売を終了したことが明らかになった。2018年8月の発売開始から約8年、2025年いっぱいで実質的にタイ市場から撤退する形となった。Autolife Thailandが5月6日に報道した。
TERRAはピックアップトラック「NAVARA(ナバラ)」をベースに開発されたボディオンフレーム構造のSUV/PPVで、7人乗り3列シートにディーゼル2.3リッターのTWIN TURBO仕様を搭載していた。タイの自動車市場でトヨタ・FortunerやMitsubishi Pajero Sportなどと競合する大型SUVカテゴリーに位置していたが、シェアの小ささから商品力の維持が難しい状況が続いていた。
販売状況の悪化は明確だった。2025年10月以降のタイ国内販売台数はゼロが続いており、実質的にラインアップから外れた状態だった。タイ国内向けの生産自体は更に早く、2023年12月末でタイ仕様の生産ラインが閉じられていた。すでに在庫車での販売対応が中心となっており、新規導入は止まっていた格好だ。
タイ販売終了後も、TERRAの生産そのものは継続される。日産タイランドのバンナー22km地点に立地する組立工場では、2026年現在もタイ以外の他国向けにTERRAを生産し、輸出を続けている。タイ国内からは姿を消すが、東南アジアおよび世界市場でのTERRAブランドは引き続き残る構図である。
タイでの販売履歴を振り返ると、2018年8月16日にTERRAは初登場した。その後、MY2020(2020年式)では電動テールゲートと8インチのビルトイン式センターディスプレイへのアップデートが行われ、後年にはマイナーチェンジも実施された。一定の改良投入は続けられたものの、トヨタ・三菱の同セグメント車に対する販売シェアの差は埋まらず、最終的に「タイ市場での販売継続は現実的ではない」との判断に至った形となる。タイ国内の日産ファンにとっては、選択肢が一つ消える格好となった。