タイ内務省内政局のヴィトゥラ・シリヌクン副局長は5月5日、ナコンラチャシマ県(コラート)で進む偽出生届の発行不正事件「เปิดจักรวาลกุมารจีน(中国子供宇宙)」捜査について最新の進展を発表した。関係者は50件超から最大66件まで拡大、関連の偽住居(บ้านผี)も4件発見されたと明らかにした。
「ใบเกิดทิพย์(偽出生届)」と呼ばれる本件は、出生実態のない人物に対して虚偽の出生届を発行し、住民登録に記載することでタイ国籍やタイ住民番号を不正に取得させる手口である。中央捜査本部と技術犯罪捜査本部にこれまでに約13件の告発を行った段階で、ポー・カーン町自治体および内務省中央チームの合同チームと連携して捜査の幅を広げてきた。
住民登録データベースの精査を進めた結果、関与が疑われる対象者は当初の50件超から最大66件まで増えた。実態のない住居として4件の「偽住居」も特定された。当局はこの数字について「深部捜査が継続中で確定値ではない」と説明し、さらなる増加もあり得るとの見方を示している。
元郡長補佐(ปลัดอำเภอ)とされる主犯格の人物は、ナコンラチャシマ県内の4郡で勤務歴があった。具体的にはフアイタレーン郡、ムアン・ナコンラチャシマ郡、シーキウ郡、プラタイ郡の4か所である。捜査の過程で、在任中の各勤務地で同様の手口を継続的に行っていたことが浮かんでおり、犯行が長期に及び、組織化されていた可能性が高いと判断されている。
今回の進展は、5月初旬に表面化したコラート偽出生届で元郡長補佐ら3人を逮捕した第一報、陸軍が「サナリ基地病院は名前詐称・関与なし」と否定した第二報に続く第三段階に当たる。元郡長補佐単独の犯行ではなく公務員ぐるみの組織的不正の疑いが強まり、逮捕状の追加発出も視野に入る局面となった。