タイ入国管理局と米国麻薬取締局(DEA)が2026年5月1日夜、パタヤ中心部のソイ・ブアカオ内にあるコンドミニアムで、米国籍の麻薬密売容疑者スタニスラフ氏(34歳)を合同作戦で逮捕した。タイで調達したメタンフェタミン・コカインなどを米国に密輸する国際ネットワークの中核人物とみられ、タイ当局は滞在許可を取り消し国家ブラックリストに登載したうえで、米国への身柄送還を進めている。
逮捕は米国当局からの情報提供に基づく合同捜査で、入管局長パヌマット・ブンヤラック警視長の指揮下、チョンブリ入管局と麻薬抑止局(NSB)の担当者がコンドミニアムへ突入する形で実施された。報道によると、米国側の捜査では既に容疑者が属していた国際麻薬ネットワークの一部が解体されており、その捜査過程でスタニスラフ氏のタイ滞在情報が浮上したという。
部屋からは注射器と「疑わしい物質」が押収された。後の検査で押収物質はホルモン刺激剤と判明したが、同人が国境をまたぐ大量の薬物供給チェーンの中心メンバーであることに変わりはない。同棲していたタイ人女性も警察の調べを受けたとされる。
タイ当局は、容疑者のタイ滞在資格を取り消し、国家ブラックリストに登載した。同人は将来的にタイ再入国ができない措置となる。米国側の起訴罪状は国際麻薬密売業で、米国の連邦法に基づく長期の刑事手続きが控えている。
パタヤは中心地のソイ・ブアカオ周辺をはじめ、外国人の長期滞在者が多く住む街として知られる。一方で観光ビザや就労ビザを使ってオーバーステイし、組織犯罪の拠点とする外国人も散発的に発覚しており、近年はヤクザによる氷麻薬密売摘発、英国実業家の不審死+暗号通貨400万ドル消失など外国人絡みの大型事件が続く。
在タイ日本人にとってもパタヤは観光・週末旅行先として身近な街であり、長期滞在外国人の組織犯罪と無縁ではない。コンドミニアム選びの際には管理体制と入退館記録の確認、夜間のソイ・ブアカオ周辺への単独行動を避けるなどの基本対策が改めて意識される事案だ。