アユタヤ県サナームチャイ寺院のプラクルー・パラット・ソムバット住職失踪事件で、新たな展開が続いている。元妻は「殺されたかもしれない」との不安を語り、警察捜査では一部証言が物証と矛盾することが判明。寺院周辺の防犯カメラは1ヶ月経過で上書きされており、捜査は通話記録と疑わしい車両の解析が頼りになる状況だ。
Khaosodによると、4月20日午後2時、コンケーン県ノンルア郡ノンタン区フアイムアン村の自宅で、住職の元妻スカンニャー・クライチンダー氏(58)と息子パンサコーン氏(28)が記者取材に応じた。住職が4月16日夕に息子をここまで送り届けた直後、姿を消した経緯である。
元妻は「夢に住職が出てきた。『殺されたかもしれない』と直感した」と語った。他の複数の関係者も同様の夢を見ているという証言があり、家族と寺院コミュニティの不安が高まっている状況である。最後に住職と一緒にいたのは、セダンを運転していたぽっちゃり体型の男性である。
警察の捜査も同時に進んでいる。タイ警察第1管区捜査班とアユタヤ警察署捜査班が合同で寺院に入り、寺院委員、僧侶、弟子、関係者を詳細に聴取した。その結果、一部の証言と物証との間に矛盾が見つかり、複数の論点で追加調査が必要になった。
防犯カメラの解析は痛恨の空振りに終わった。寺院周辺と住職が通ったとされる経路の防犯カメラのデータは、1ヶ月以上が経過したため既に上書きされていた。事件発覚の遅さが、デジタル証拠の保全を困難にした形である。
通話記録の精査が残された手段である。警察は通信事業者に依頼し、住職の携帯電話の発着信・位置情報を調査する。住職は仲間とはSNSを使わず、電話のみの連絡手段だった点が確認されている。ニュースは弟子がスマホで開いて見せる形で視聴していた。
ラチャブリ県とコンケーン県の防犯カメラの画像解析も進む。疑わしいセダンが各地点で目撃された可能性があり、技術的な画像処理でナンバープレートの特定を試みる。成果が出れば、車両所有者と運転手の特定につながる。
失踪から1ヶ月以上経過し、事態は長期化している。家族と寺院コミュニティの不安は募る一方で、早期の真相解明が社会的にも求められる案件である。