バンコクのラマ2通りでバイク100台が次々と始動不能になっていた謎の電波干渉、その正体が判明した。NBTC(国家放送通信委員会)が踏み込みを行ったところ、ソイ46から48の区間にある建物の5階に、同じ周波数で信号を出し続けるゲート開閉用リモコンが設置されていたという。
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4月18日、NBTC事務局ナンバー2のトライラット・ウィリヤシリクン副事務局長(事務局長代行)が経過を発表した。トンブリー刑事裁判所が発付した捜索令状に基づき、NBTC第1エリア事務所のスタッフが中央捜査局の警官とともに該当ビルに入った。スペクトル解析装置を使って信号を追ったところ、問題の機器はビル5階にあった。
干渉していたのは433MHz帯の電波だった。この帯域は電波法で短距離の無線機器に許可された「アイエスエム帯(ISMバンド)」の一部で、近年のバイクはリモコン式のスマートキーが普及しており、エンジン始動もこの周波数のやり取りに依存している。ビル側のゲートリモコンがあまりに強い電波を出し続けた結果、すぐ下のガソリンスタンドで給油を終えたライダーが、そのリモコン操作を受け付けられなくなっていた。
NBTCは建物の所有者に対し、当該機器の使用をただちに停止するよう命じた。機器は押収ないし再設定のうえで調査が続く見通しで、同種の無許可電波発信への取り締まりに踏み込む姿勢を示している。
同じ現象は今年3月にもバンコクのタウンインタウン地区で起きていた。このときは行政機関の電気設備から出ていた強すぎる信号が原因で、バイクのリモコンキーがアンロックできず、ライダーは電波の届かない位置まで100〜300メートル押し歩く必要があった。タイではバイクが通勤と配達の主役であり、身近なリモコン機器一つで数百人の足が止まる現実が、2件連続で可視化された。