カラシン県の森林寺院で修行する僧侶がほぼ毎日ビールを購入しているとしてSNSで告発され、4月18日に郡当局が現地を視察した。調査で飲酒購入が事実と確認され、僧侶は出身地であるスリン県の本寺に送還されることが決定した。
発端はSNS告発
カラシン県クチナラーイ郡ナカーム区の森林寺院(ワット・パー)にいる僧侶がほぼ毎日地元の店舗を訪れ、ビールを購入して戻る様子がSNSに投稿された。村人が動画・写真を撮影して拡散したもので、「毎日ビールを飲んでいる住職」として広まった。
当局が現地調査
4月18日、郡の宗教担当官や地区宗長(เจ้าคณะตำบล)が寺院に出向き、事実確認を行った。店舗のオーナーや村人への聞き込みの結果、僧侶が定期的にビールを購入していた事実が確認された。
仏教戒律では僧侶の飲酒は厳しく禁じられている。地区宗長は「この地に置いておくことはできない」と判断し、僧侶を出身地のスリン県の本寺に送り返す措置を決定した。
タイ仏教の戒律と飲酒問題
上座部仏教(テーラワーダ仏教)が国教として根付くタイでは、僧侶には227の戒律が課せられる。飲酒(メーライヤ・パーナ・ブラヒヤ)は基本戒律の一つで、単純な違反でも還俗(ラオック)の対象となる重大な問題だ。
近年、タイでは僧侶のスキャンダルが相次いでSNSで拡散するケースが増えている。薬物・飲酒・性犯罪・横領など多様な問題が報告されており、仏教行政局(NADC)は僧侶への指導強化と問題行動の通報・処分制度の整備を進めている。
「ワット・パー(森林寺院)」の役割
ワット・パーはタイ仏教の修行道場として知られ、厳格な戒律遵守を旨とする。こうした森林修行の場で飲酒が行われていたことへの驚きと失望が、SNS上での反応の大きさにつながった。