バンコクとプラチンブリー県の3箇所を一斉捜索し、「幽霊輸出」と呼ばれる手口で違法薬物を国内に流通させていた組織を摘発した。緑黄色カプセル2000万個(8000万バーツ相当)を押収している。
中央捜査局(CIB)と食品医薬品局(FDA)の合同捜査で4月17日に発表された。「幽霊輸出」とは、書類上は海外への輸出を申告しながら実際には輸出せず、国内の闇ルートに流す手口である。税関の目を逃れ、製造量と国内在庫の帳尻を合わせるために使われていた。
押収されたのは「ヤーキアオルアン」と呼ばれる緑黄色のカプセル薬で、若者の間で流行する「4x100」カクテル(咳止めシロップ・コーラ・コーヒーなどを混ぜた飲料)の材料として全国に流通していた。
組織は正規の医薬品製造ライセンスを持つ工場を隠れ蓑にしていたとみられ、製造から流通までの一貫した不正が明らかになった。輸出申告の偽装は税関だけでなくFDAの監視もすり抜ける巧妙な手口だった。
タイでは若者の薬物乱用が社会問題化しており、覚醒剤950万錠の大規模押収も相次いでいる。「幽霊輸出」という新たな手口の発覚は、薬物対策の盲点を浮き彫りにした。




