プーケットのソンクラーン水かけ会場で2026年4月13日、外国人観光客グループが警察のコマンドポスト(指揮所)に水をかけ、逮捕された。パトン・ビーチ・フェスティバル会場に設けられた指揮テントに向かって高圧水鉄砲を浴びせた映像がSNSに拡散し、タイ警察が即座に身元を割り出して逮捕に踏み切った。
事件の経緯
パトン警察はグループを同日中に逮捕した。映像には、警察の指揮テントに向かって水を勢いよく噴射する外国人の姿が映っており、制止しようとした警察官に対しても続けて水をかけた。警察は機材や無線設備が被害を受けたとして立件した。
グループは「ソンクラーンは誰に水をかけても構わない祭りだと思っていた」と弁明したと伝えられている。しかし警察のコマンドポストは緊急時の指揮拠点であり、無線機器や書類などが置かれている。水で被害を受けた場合、緊急対応に支障が出る可能性があった。
ソンクラーン水かけのルール
タイのソンクラーン(水かけ祭り)は毎年4月13〜15日が中心で、近年は「公認エリア」での水かけが定着している。プーケットのパトンビーチ、バンコクのシーロム、チェンマイのお堀周辺などが代表的な水かけゾーンだ。
ただし、水かけには明確なルールがある。警察官や消防士が職務中の場合は対象外だ。寺院・病院・官公庁の敷地内では水かけを禁じている地域が多い。旅行者が知らずに違反するケースが多く、逮捕された場合は罰金や強制送還につながることもある。
プーケットでの外国人トラブル
2026年のソンクラーンは外国人観光客によるトラブルが相次いだ。バンのドアを開けて通行人に水を噴射した外国人、店員を水鉄砲で殴打した外国人、ビキニで水かけに参加した外国人が「品位を傷つける行為」として逮捕されるなど、プーケットだけで多数の事件が発生した。
プーケット観光協会と警察は毎年、外国人向けのソンクラーンルール周知に力を入れているが、観光客の増加に伴い徹底は難しい状況だ。特に、SNSで「タイの水かけ祭りは何でもあり」というイメージが広まっていることが問題を悪化させている。
タイの観光警察の対応
タイ観光警察はソンクラーン期間中、主要観光地に大規模な警備態勢を敷く。プーケットのパトンでは数百人規模の警察官を動員し、巡回とトラブル対応にあたる。今回のコマンドポスト水かけ事件は、その警備拠点そのものが標的になったという点で異例だった。
タイ当局は「観光客の迷惑行為にゼロトレランスで対応する」という姿勢を明確にしており、逮捕後は在タイ大使館への連絡と並行して刑事手続きを進めるケースが増えている。