タイ東部の2026年シーズン(3〜7月)ドリアン生産量が106万6,980トンに達する見通しとなった。前年比22.4%の大幅増で、新たに植えた木が実を付け始めたことと好天が重なった結果だ。農業振興局のアンチャリー・スワジタノン局長が4月16日に発表した。
最大産地チャンタブリーは前年比プラス18.7%
最大産地のチャンタブリー県は68万3,027トン(前年比+18.7%)を見込み、出荷のピークは5月を予定している。東部全体での生産量は全国178万トンの約6割を占める。
4月20日は品種モントーンとカンヤオの収穫解禁日として設定された。農業振興局は「切る前に検査する」を原則とし、果肉の乾燥重量が32%以上であることを確認した上でのみ出荷を許可する。農園はGAP認証が必要で、輸送には証明書の添付が義務化された。
この品質管理の強化は、数年前に未熟ドリアンが中国市場で問題視されたことへの対策でもある。農業振興局はトレーサビリティシステムも整備し、どの農園から出荷されたかを全段階で追跡できる仕組みを構築した。
中国輸出が引き続き拡大
中国への生鮮ドリアン輸出は前年に67%増を記録しており、2026年はさらなる拡大が見込まれる。タイのドリアンは東南アジアの中で最も中国市場での評価が高く、モントーン種は特定の産地(チャンタブリー産)のブランド化が進んでいる。
タイの農産物輸出では、コメ・ゴム・砂糖・キャッサバに次ぐ品目としてドリアンが急速に存在感を高めている。中国の旺盛な需要に支えられた果物輸出の成長は、タイ東部農村の主要な収入源となっている。
収穫ピーク時の人手不足と物流コスト
課題は物流にある。ドリアンは収穫から出荷まで時間が限られ、適切な温度管理が必要だ。燃料危機で輸送コストが上昇するなか、航空便・船便の両方でコストが増加している。生産量が増えたにもかかわらず農家の手取りが改善しない可能性もあり、収穫ピーク時の人手不足との二重の課題が農家にのしかかっている。