ブリーラム県の娘への性的暴行事件で2026年4月16日、保釈中だった23歳の加害者が被害者の父親を銃撃して殺害した。前日に父親から当て付けられたことへの「逆恨み」が動機だった。
事件の経緯
4月16日午後8時ごろ、ブリーラム県ランプラーイマート郡コーックラム村で、ウッティチャイ(仮名「テン」23歳)が9mmの拳銃を使ってチャルムウット氏(37歳)を3発撃って殺害した。被害者は自宅前のラーン(屋外テーブル)に倒れた。
防犯カメラが事件の全容を捉えており、加害者がバイクで来て被害者の前で止まり、銃を取り出して発砲する場面が記録された。
事件の背景
発端は以前の事件だ。ウッティチャイは13歳の少女への性的暴行で逮捕・起訴され、保釈中だった。被害者の少女はチャルムウット氏の娘だった。
4月15日(前日)、チャルムウット氏はウッティチャイがバイクで自宅前を通過した際に大声で罵倒した。娘に性的暴行をした人物を前に、我慢できなかったのだろう。しかしこれが逆に「きっかけ」となり、翌日の銃撃につながった。
「保釈中の逆恨み」の問題
性的暴行の加害者が保釈され、被害者家族の近くに暮らしているという状況自体が問題を孕む。保釈中の被疑者が被害者や関係者に接触・報復するケースはタイで時折起きており、保釈条件や被害者保護の在り方が問われる。
今回のケースでは、加害者がウッティチャイは保釈の条件として「被害者・家族への接触禁止」などが付いていたかどうかは不明だが、被害者の父親との対立が直接のきっかけとなって殺人に発展した。
タイの犯罪と被害者保護
タイでは性的暴行被害者とその家族への心理的サポートと保護が課題だ。被害者家族が加害者と同じ地域に住む場合、精神的なストレスや安全への不安が続く。被害者保護命令(Protective Order)制度はあるが、地方での執行に課題がある。
今回の事件は加害者・被害者双方にとって悲劇的な結末となった。娘への性的暴行という重大犯罪が、家族全体を傷つけ、最終的に父親の命まで奪う事態を招いた。