ソンクラーン期間中にSNSで拡散した動画が話題を呼んだ。若者のグループが路上に設置されたゴミ箱に水を溜め、通りがかる人や車に向けてそのままかけていた。衛生的な問題だけでなく、ソンクランの祝祭ムードを逸脱した行為として多くの批判を集めた。
動画を投稿したのはX(旧Twitter)のアカウント「Red Skull」だ。投稿者は「これがソンクランに出かけない理由の一つ。水をかけられて振り返ったらゴミ箱が水桶代わりだった。これで楽しいのか」と怒りのコメントを添えた。ゴミ箱は生ゴミの汁や腐敗した有機物が染みついており、中に水を入れても衛生的ではない。動画では悪臭が漂っている様子がうかがえた。
投稿が拡散されると「不衛生すぎる」「感染症のリスクがある」「こういう人がいるからソンクランが嫌われる」といった批判コメントが殺到した。「通報すべき」「本人特定されないのか」という声も上がった。
ソンクランの会場では各所にドラム缶や大きな容器が設置され、参加者が自由に水をくんで掛け合うのが慣行だ。しかし毎年、汚水を意図的に使うケース、氷水を使うケース、見知らぬ人に執拗に水をかけるケースなどのマナー違反が問題になる。今年はさらに、消火器を通行人に噴射した外国人が逮捕される事件も起きており、水かけの「何でもあり」的な雰囲気が限界を超えつつある。
ゴミ箱の水は感染症の観点でも問題がある。腸内細菌やカビ、害虫の卵が混在する可能性があり、目・口・傷口に入れば感染リスクが生じる。タイ公衆衛生省は毎年ソンクラン前に衛生的な水の使用を呼びかけているが、今回のような事例は想定外の衛生リスクでもある。
バンコク都市整備局はゴミ箱の不正使用について「器物損壊・環境汚染に該当する可能性がある」と注意を促している。ソンクランの「水かけの自由」がどこまで許容されるかという問いは、毎年繰り返されるが今年は一段と議論が広がった。