タイの急行列車「K.169」(バンコク・アピワット〜ヤラー)で、ある乗客が連れていた猫が突然暴れ出し、乗客を次々に噛んで怪我を負わせた。猫を捕獲するのに20分を要し、列車は7時間以上の大幅遅延となった。
事件の経緯
「タイ鉄道ファン」グループに投稿された目撃者の証言によると、列車がチャオム駅(ラチャブリー県)とカオチャイソン駅(チュムポン県)を通過中の頃、2等寝台車の乗客の猫が突然狂暴化した。
猫は寝台上のオーナーの近くにいたが、ランシット(プラチュアップキーリーカン県)付近で様子が変わり始めた。「突然引っかいたり、何でも咬みつくようになった」と投稿は伝える。猫は3人がかりで寝台布団を使って取り押さえ、ようやく捕獲するのに約20分を要した。
被害の状況
最も被害が大きかったのはオーナー自身で、手に深い咬み傷を負い、血が滲んだ。他の乗客数人も引っかかれたり咬まれたりした。乗客のフライトや次の移動に支障をきたすほどの遅延になった。
列車全体の遅延は7時間10分で、バンコク・アピワット発ヤラー行きがヤラー駅に到着したのは午後6時15分だった。遅延の原因は猫の捕獲だけでなく、先に車両故障(ナパックワンとカオチャイソンで計2回)も重なっていた。
タイの鉄道とペット同伴のルール
タイ国鉄ではペットの持ち込みに一定の制限があるが、ゲージや条件によって認められる場合がある。ただし動物が他の乗客に危害を加えた場合の対応マニュアルは明確ではなく、今回のような事態は乗務員にとっても対処が難しかったと見られる。
タイでは飼い猫が狂犬病ウイルスを持っている可能性(低いが0ではない)のため、噛まれた場合の対応が重要だ。タイ保健省は「動物に噛まれたら流水で洗い、できるだけ早く医療機関を受診する」よう呼びかけている。
鉄道遅延への反応
7時間以上の遅延はタイの鉄道では珍しいことではないが、「猫が原因」という理由は異例だ。SNSでは「猫のせいで7時間遅れ」という話題が拡散し、笑いと驚きを呼んだ。一方で被害を受けた乗客への同情の声も寄せられた。
タイ国鉄は老朽化した車両を使用していることで知られ、機械的な故障による遅延は珍しくない。今回は自然(猫)と機械の二重の問題が重なり、記録的な遅延となった。