タイ全土に設置されている自動コーヒーマシン「タオビン」の商標が、ベトナムで第三者に登録されようとしていたことが判明した。タイ知的財産庁の監視プログラムが発見し、タイ側のオーナー企業が異議申し立てに動いた。
知的財産庁長官が4月14日に明らかにした。同庁が運用する「Trademark Monitor」プログラムが、ベトナムの知的財産庁でタオビンに酷似した商標の登録出願を検出。ただちにタイのオーナー企業であるフォース・コーポレーションに連絡し、法定の異議申し立て期間(60〜90日)内に手続きを行うよう促した。
タオビンはタイのコンビニや商業施設、ガソリンスタンドなどに数千台が設置されている人気の無人コーヒーマシンだ。1杯25〜45バーツ程度で本格的なコーヒーが飲めるため、タイ在住者なら誰もが知るブランドである。その知名度に目をつけた第三者がベトナムで商標を先取りしようとした構図だ。
知的財産庁のTrademark Monitorは、中国とASEAN各国の商標登録を重点的に監視するプログラムで、タイブランドの海外流出を防ぐ「知財の番人」として機能している。今回のタオビンの件では、公告段階で発見できたため、登録前に阻止できる見通しだ。
副首相兼商務相の指示のもと、政府はSME向けの知的財産保護を「SMEs Plus」政策の柱に据えている。海外でタイブランドが無断で登録されるケースは中国やASEANで頻発しており、特にベトナムやカンボジアでは過去にも類似の事案が報告されている。自社ブランドの海外商標登録を怠ると、模倣品が合法的に流通するリスクがある。

