ブリーラム県ノーンホン郡ノーンホン地区で2026年4月13日、ソンクラーンの水かけを「午後8時半まで」に制限する看板が設置され、住民が激怒した。看板を設置したのはノーンホン市役所で、「午後8時半を超えた水かけ・音響使用・交通妨害を禁止する」という内容だった。
住民の反応
地元の42歳の商店主は「他県は観光促進のために夜明けまで水かけを認めているのに、なぜここだけこんな規制をするのか。ソンクラーンは年に3日しかない。昼間は暑いから夜中心に盛り上がるのが今のトレンドなのに、制限されたら商売にも影響する」と怒りをあらわにした。
59歳の別の住民も「高い燃料代を払って帰省してきた人たちが、楽しみにしていたのに早々に禁止されたら帰ってきた意味がない」と不満を訴えた。
条例と実態のずれ
タイのソンクラーンは近年、昼間の水かけよりも夜間の音楽イベントや深夜まで続くナイトライフと一体化する傾向が強い。パタヤ、バンコクのシーロム、チェンマイのお堀周辺など主要な水かけスポットでは夜間も盛り上がりが続く。
一方、地方の市区町村では深夜騒音に苦情を持つ住民も多く、午後10時や午後8時半などの終了時刻を定める自治体が出てきている。市役所側の狙いは「近隣住民への配慮」だが、観光促進と騒音規制の両立は難しい課題だ。
ブリーラムの観光事情
ブリーラム県はクメール建築の遺跡(ピマーイ・ファノム・ルン)や近年整備されたブリーラム・スタジアム(タイプレミアリーグ)で知られる。ソンクラーン期間は帰省客と観光客が混在するが、バンコクやチェンマイと比べると国内外からの観光客流入は少ない。
市役所は規制理由として「住民の安全と交通管理」を挙げたが、看板の設置タイミング(ソンクラーン当日)と周知不足への批判も出た。翌日には市役所が「看板の内容を再検討する」とコメントしたと地元メディアが伝えた。