ソンクラーン期間中の2026年4月、酔いつぶれて道路脇で眠っていた男性を警察が保護した。男性は目覚めてから「妻に年1回しか飲酒を許可されていない」と打ち明けた。タイのSNSで微笑ましい話題として広まった。
保護の経緯
ソンクラーン期間中、タイ各地の警察は酔っ払いの保護や道路上での倒れ込みへの対応に追われる。今回は地域住民から「道端に人が倒れている」と通報があり、警察が現場に向かった。発見された男性はその場で寝入っており、呼びかけに応じた。
男性はしばらくぼんやりした状態だったが、意識が戻ると「どこから来たか分からない」「記憶が途切れている」と話した。警察署に連れて行かれた後、男性は正気を取り戻して告白した。「妻は1年に1度だけ飲酒を許してくれる。ソンクラーンがその1日だった」というものだ。
タイのソンクラーンと飲酒文化
ソンクラーン(タイの旧正月)は4月13〜15日を中心に行われる水かけ祭りだ。日本のお正月と盆を合わせたような性格を持ち、家族が集まる重要な休日であると同時に、飲み会やパーティーが増える時期でもある。
タイの飲酒文化はゆるやかで、特に祝祭時には仲間と酒を飲む場面が増える。一方で家庭内では飲酒を厳しく管理する妻もおり、「年に1度だけ」という話は極端に聞こえるが、現実のものだった。
飲酒運転と事故統計
ソンクラーン期間は「7日間の危険期間」とも呼ばれ、交通事故が急増する。タイ道路安全センターの統計によれば、ソンクラーン期間中の交通事故のうちアルコール関連は例年30〜40%を占める。政府は毎年、飲酒検問の強化と「飲んだら乗るな」キャンペーンを実施するが、効果は限定的だ。
今回の男性は道路脇で眠っており、バイクや車は関与していなかった。その意味では「飲んで路上で寝た」という状況にとどまり、直接的な事故リスクは限定的だった。ただし深夜の路上での意識不明状態は交通事故に巻き込まれるリスクもあり、保護されたこと自体は適切な対応だった。
タイの「お酒の許可制」エピソード
タイのSNSでは、男性が妻に飲酒を「管理」されているエピソードが時折話題になる。日本でいうところの「お小遣い制」に近い感覚で、夫の飲酒行動を妻がコントロールするというパターンだ。
今回の男性の「年1回だけ許可」という話は、ユーモラスなニュースとしてシェアされた。タイのFacebookでは「来年のために1年間を大事に待ったんだね」「律義な旦那さんだ」といったコメントが集まったという。
ソンクラーンという特別な日に唯一の飲酒機会を使い果たし、路上で眠って保護された男性の話は、タイの祭りの雰囲気と家庭内のユニークな取り決めを同時に映し出した一コマだった。