AI・データセンター向け光トランシーバーで世界首位の中国企業テラホップが、タイでの累計投資額を300億バーツ(約1,200億円)に拡大し、1万人超の雇用を生み出している。タイ投資委員会(BOI)のナルット事務局長が4月9日、同社の創業5周年記念式典で明らかにした。
テラホップのタイ法人はサラブリー県のWHA工業団地に拠点を置き、同県最大規模の工場を運営している。光ファイバー通信に不可欠な光トランシーバーを製造しており、世界的に需要が急増するAIインフラとデータセンター市場を支える重要拠点となっている。
同社は2021年にタイへ進出して以降、継続的に投資を拡大してきた。現在はアユタヤ県に第2工場の建設を進めており、生産能力のさらなる増強を図る。累計投資額は300億バーツに達し、従業員数も1万人を超える規模に成長した。
BOIはタイをAI・データセンター関連機器の製造拠点として育成する方針を掲げており、テラホップの大型投資はその戦略の象徴的な事例である。半導体やAI関連のサプライチェーンが東南アジアに分散する流れの中で、タイが光通信機器の集積地として存在感を高めつつある。
中東情勢の悪化やエネルギー価格の高騰でタイ経済に逆風が吹く中、製造業への大型外資誘致は明るい材料である。BOIは今後もAI関連産業の投資促進策を強化し、タイの産業構造の高度化を加速させる構えだ。
