タイ工業連盟(FTI)の会員グループが、2026年3月30日に実施された理事選挙に重大な不正があったとして、工業大臣に告発状を提出した。選挙の無効宣言と規則の全面見直しを求めている。
告発によると、選挙では他の会員の会費を代わりに支払って投票権を確保する行為が横行していたという。さらにノミニー(名義人)を使った組織的な票の操作も確認されたとしており、選挙の公正性が根本から損なわれていると主張している。
会員グループは工業大臣に対し、今回の選挙結果を正式に無効とするよう要請した。加えて、同様の不正が二度と起きないよう、選挙に関する内部規則を抜本的に改定し、透明性を確保する仕組みの導入を求めている。
タイ工業連盟は国内の主要製造業・工業企業が加盟する経済団体であり、その理事会の構成は産業政策への影響力を持つ。理事選の正当性が揺らぐことは、財界全体の信頼にも関わる問題である。
タイでは近年、首相がノミニー企業の悪用に警告するなどノミニー制度の悪用が各所で問題視されており、オンブズマンもノミニー法改正を提言している。今回の告発は、企業統治の場でも同様の手口が蔓延している実態を浮き彫りにした格好である。
