タイ教育省のプラサートサック大臣は10日、新学期を前に保護者の経済的負担を軽減する3つの緊急措置を発表した。物価高騰が家計を圧迫するなか、制服やボーイスカウト装備の購入義務を大幅に緩和する内容である。
第一の柱は制服規定の見直しである。進級や転校の際に新しい制服の購入を求めず、従来の制服の着用を認める。さらに体操着や式典用の服装で登校できる日を増やし、制服の買い替え回数そのものを減らす方針だ。
第二の柱はボーイスカウト・ガールスカウトの装備簡素化である。これまで義務とされていた正式な制服一式の購入を撤廃し、通常の制服や体操着にネクタイと帽子を合わせるだけで足りるようにする。靴やかばんも「適切で機能的であればよい」とし、指定品の購入を不要とした。シャツの刺繍もフルネームから学校のイニシャルのみに変更し、コスト削減と個人情報保護法(PDPA)への適合を同時に実現する。
第三の柱は教材費の抑制である。教員福利厚生委員会(สกสค.)が教科書や学用品を統制価格で調達できるよう手配するほか、商務省の国内取引局と連携し、生活必需品の価格引き下げにも取り組む。ディーゼル50バーツでコスト最大44%増、商務省が値上げにブレーキで報じた通り、燃料高が物流コスト全体を押し上げており、教育関連品への波及も懸念されている。
プラサートサック大臣は「規則が子どもの通学を妨げる壁になってはならない。教育へのアクセスは何よりも優先されるべきだ」と述べ、4月20日に教育政策の全体像を発表する予定であることも明らかにした。タイではシャンプーや石鹸が値上げ申請ラッシュ、原油高で日用品に波及するなど生活コストの上昇が続いており、新学期を控える保護者にとって今回の措置は歓迎される見通しである。
