ナコンラチャシマー県カオヤイ国立公園近くの道路で2026年4月8日夕方、野生のガウル(セレン、タイ語:กระทิง)のメスが車と衝突して死亡した。体重は1トン以上。運転手は無傷だった。
事故の概要
4月8日夕方、ナコンラチャシマー県ムシ郡のバーントントン村近くの道路で、野生のメスガウルが走行中の車と正面衝突した。ガウルは現場で死亡し、車は大破したが運転手は奇跡的に軽傷にとどまった。
現場はカオヤイ国立公園の森林地帯に接する道路で、野生動物が道路を横断することがある場所だ。タイガー(ザ・タイガー)の報道によれば、事故はムシ郡のパーク付近で起きた。
ガウルとはどんな動物か
ガウル(学名:Bos gaurus)は東南アジアと南アジアに生息する野生の牛の一種で、世界最大の牛類とも言われる。成獣のオスは体重が最大1,500kgに達する場合がある。今回の被害個体はメスで1トン以上と報じられた。
タイではガウルはIUCN(国際自然保護連合)のレッドリストで「脆弱(VU)」に分類されており、カオヤイ国立公園にも生息する保護動物だ。
カオヤイ周辺での野生動物事故
カオヤイ国立公園は世界遺産(ドンパヤーイェン・カオヤイ森林複合体)の一部で、タイ最大の国立公園の一つだ。象・トラ・ガウルなどの大型哺乳類が生息しており、公園周辺の道路は野生動物との衝突リスクがある。
夜間・夕方の野生動物の道路横断は各地で事故につながっており、カオヤイ周辺の道路には野生動物注意の看板が設置されている。しかし光の反射が不十分な夕暮れ時や夜間は視認が困難で、事故を完全に防ぐことは難しい。
環境保護と交通の課題
野生動物が公道を横断するリスクと、車の安全性の問題は環境保護当局と道路管理当局の共通課題だ。一部の国立公園周辺では速度制限の強化・警告灯の設置・アンダーパス(動物用地下道)の整備が進められているが、すべての路線に対応するには時間がかかる。
今回の事故で1トン超の保護動物が命を落としたことは、野生動物の保護と人間の交通活動が共存するための継続的な取り組みの必要性を示している。