タイの砂糖工場3団体が、小売価格の引き上げを検討していることが9日明らかになった。包装に使用するプラスチック原料の価格上昇と、輸送コストを押し上げる燃料価格の高騰が主な要因である。新たな価格体系は5月から適用される見通しだ。
4月中は現行の小売価格を据え置く方針で、ソンクラーン期間を含む月内は消費者の生活費負担を軽減する狙いがある。値上げの対象は家庭向けの小売価格に限定され、食品メーカーなど産業向けの卸売価格については今回の改定では据え置かれる。
産業向け価格を維持する背景には、砂糖を原料とする飲料や菓子類など他の消費財への連鎖的な値上げを防ぐ意図がある。仮に産業向けも同時に引き上げれば、加工食品全般の価格が上昇し、結果的に消費者が二重の負担を強いられることになる。
タイでは現在、ディーゼル価格が1リットル50バーツを突破し、物流コストの上昇が幅広い品目に波及している。政府は生活必需品7品目の価格統制を発動しており、砂糖もその管理下で慎重な価格調整が求められる状況だ。
燃料高を起点とした物価上昇の連鎖が続くなか、砂糖の値上げは家庭の台所を直撃する。5月以降の新価格がどの程度の上げ幅になるかが、今後の焦点となる。