チョンブリー県バンラムン郡の高速道路で2026年4月7日、ダチョウが約15km走り続ける珍事が起きた。タポーン方面に向かうルートでセメントを積んだトラックの後ろをついて走る様子が撮影され、SNSでバイラルになった。
目撃の詳細
ドライバーが撮影した動画では、大型トラックのすぐ後ろをダチョウが長い脚で颯爽と走る姿が映っている。15kmにわたって走り続け、疲れる様子もなかったと目撃者は語った。
ダチョウは鳥類で最も速く走れる動物の一つで、最高時速70km程度に達する。高速道路の流れに乗ること自体は生物学的に不思議ではない。問題は、なぜ高速道路にダチョウがいたかだ。
近隣には複数のダチョウ牧場があり、そのいずれかから脱走した可能性が高いとみられている。SNSでは「このダチョウに心当たりのある方は連絡を」という呼びかけも広がった。
ダチョウ農業とタイ
タイはダチョウの飼育が農村部を中心に行われており、食肉(赤身肉として牛肉代替)、革製品、卵の生産目的で国内に数百か所の牧場がある。チョンブリー近郊はバンコクへの近さから観光牧場も多く、外国人や家族連れが訪れるアクティビティとしてダチョウに乗ったり餌やりをしたりするスポットが点在する。
柵の破損や扉の開け放しによる脱走は散発的に起きており、過去にも幹線道路を歩くダチョウが報告されている。
タイの動物バイラル事件簿
タイでは動物が予想外の場所に出没するニュースが定期的に話題になる。バンコクの路上に4.5mのオオトカゲが現れ、上流地域では野生象が農場に侵入して死者が出た。プーケットのビーチにはクマノミが打ち上げられ、バンコクの住宅地にアカウミガメが迷い込んだ事例もある。
高速道路を15km走るダチョウはその中でも「実害なし・インパクト大」という点で際立っており、「タイらしい驚きの一コマ」として国際的にも注目された。
チョンブリーの高速道路と動物出没対策
チョンブリーはバンコクから東へ約80kmのエリアで、工業団地と観光地(パタヤ、バンサエン)が混在する。高速道路は産業道路と観光ルートを兼ねており、交通量が多い。
タイの高速道路当局(EXAT・DOH)は野生動物の高速道路侵入に対する専用フェンスや横断橋の整備が遅れており、農場から逃げた動物が道路に出るケースへの対処は主に警察や農家頼みだ。今回のダチョウは結局、牧場関係者が捕獲して無事だったとSNSで続報が伝えられた。